室内用の防煙たれ壁について
このようなものをご覧になったことはありますか?
これは建築基準法で定められた防煙壁のことで、よく商業施設の天井で見られるものです。
天井から50cm以上、たれ下げた壁により、火災時に煙の流動が遮断され、避難時間を少しでも長くすることを目的に、義務付けられています。
従来、ガラス製のたれ壁が大半で、東日本大震災や熊本地震など大規模地震にガラスが飛散し、けがをする二次災害が多発しました。
命を守る為に設置されている防煙たれ壁が、避難の妨げになり問題化され、近年は不燃シート製の防煙たれ壁へ置き換えが進んでいます。
<不燃シート製防煙たれ壁の特長>
・安全 軽量の生地で、割れない・飛散しない、災害時の安心安全を追求
・軽量 従来の網入りガラスと比べ、約1/10の軽量化を実現
・不燃性 グラスファイバーを使用した国土交通大臣認定の不燃材料なので、火災時も優れた耐久性を発揮し安全です
・シート種類 透明・半透明・インクジェットシート・カラーシートなど、豊富なバリエーションの中から選択できます
・フレキシブルな設置 天井や壁、柱形状の制約がほとんどなく設置可能(段差・円形・丸柱なども楽々設置可能)
種類は大きく分けると下記の3種類になります。ここではケムストップ2を例に紹介します。
<テンション型>
現場でシートをセッティングし、両端部の機構でシートを引っ張りテンションを与える構造
・下枠と縦枠を無くした意匠的なデザイン
・両端部を引張テンションを与える構造
・1枚の生地でロングスパンが可能
・下部ワイヤーで生地ゆれ防止(8m超えるもの・透明シートを除く)
<パネル型>
天井にレール形状を取り付けて、シートが張られたパネルユニットを取り付けていく構造
・1ユニット幅2000mm×高さ500mmを標準として、様々な形状に対応します。
・アルミ形材の細いフレームで圧迫感を軽減します。
・シートパネルは工場にてプリセット。
<パワーパネル型>
強度を重視し、パネルユニットをつなげ、さまざまなレイアウトに対応可能
・1ユニット幅2000mm×高さ500mmを標準として、様々な形状に対応します。
・強度重視のフレームデザイン。
・シートパネルは工場にてプリセット。
弊社では他社も扱っております。
例えば、高さ1500mmまで設置可能なタイプ(テイジン・かるかべ)などもあります。
ご要望に沿った提案いたします。
布1枚で、安全で快適な職場つくりのサポートいたします。ご相談ください!
[関連法規] 〈建築基準施行令 第126条の2第1項(排煙設備の規定)〉
特殊建築物で延べ面積が500m2を超えるもの、階数が3以上で延べ面積が500m2を超える建築物では間仕切壁、天井面から50cm以上下方に突出した垂れ壁その他これらと同等以上に煙の流動を妨げる効力のあるもので不燃材料で造り、又は覆われたもので区画する必要があります。
〈建築基準施行令 第128条の3第1項第6号(地下街の規定)〉
地下道は、その床面積300m2以内ごとに、天井面から80cm以上下方に突出した垂れ壁その他これと同等以上の煙の流動を妨げる効力のあるもので、不燃材料で造り、又は覆われたもので区画する必要があります。